積む宣言、梅干し味―次世代編の呪い
購入状況を更新。
「3月に購入予定の本、マンガ」を載せた。
本当は月末にまとめて更新しようと予定したいのだけれど、明日、明後日と諸用あってブログ更新そのものが難しいかもしれない。
(明日はガンダムカフェに出撃、00nightにてドリンクファイトに参戦。明後日はゲーム「ドラゴンクエストビルダーズ2」のダウンロードコンテンツ1和風セットの配信。ああ忙しや)
というわけで今のうちに。
ふじた「ヲタクに恋は難しい」(限定版、ネット予約済)
谷川史子「はじめてのひと」4(ネット予約済)
金成陽三郎、天樹征丸、さとうふみや「金田一少年の事件簿外伝 犯人たちの事件簿」5(ネット予約済)
高屋奈月「フルーツバスケットanother」3(ネット予約済)
小山愛子「舞妓さんちのまかないさん」9(ネット予約済)
斉木久美子「かげきしょうじょ!!」7(ネット予約済)
斉木久美子「かげきしょうじょ!! シーズンゼロ」(ネット予約済)
牧野あい「さよならミニスカート」2(ネット予約済)
アサイ「木根さんの1人でキネマ」6(ネット予約済)
と、現時点で8冊。
大漁である。嬉しい悲鳴を上げるしかない。
もしかしたら「銀英伝」もそろそろ新刊発売か?困ったな、前巻を積んだままだ。これぞ正しき積ん読の姿。
(積んでいるため憶測でしかないが、そろそろキルヒアイス退場の頃あいか?私の愛するオーベルシュタイン様の出番が増える!積んでる場合じゃない!)
「かげきしょうじょ!!シーズンゼロ」は前作「かげきしょうじょ!」1、2巻の総集編に描き下ろしとインタビューがついた、購入を一瞬ためらわせる内容。だが買う。描き下ろしがあるなら仕方がない。逆に「かげきしょうじょ!」を持っていない方には嬉しい内容だろう。
(これも5、6巻を積んでいる。ぼやぼやしてるとかげきしょうじょ!!がかげきじぇんぬ!!!になってしまいそうだなあ。それはそれで楽しいか)
「ヲタ恋」は予約してからいやに長かったような…半年前に予約した気がする。その間、特装版=限定版のOADを制作してくださっていたのですね。スタッフの皆さま、ありがとうございます。ありがとうございます。
(また梶の声が聞けるうううう!!!!!と思っていたら花ちゃんカップルのあのあまずっぱい高校バレーラブストーリーのアニメ化だとか。そりゃもう待った甲斐があったというものよ…あれが動いてしゃべるなんて…この国に生まれて良かった…)
どのマンガも楽しみなので積む暇もなく読んでしまいそうだが、1つだけどうにも気になる作品が3月20日に我が家や降臨予定。
「フルーツバスケットanother」3巻である。
高屋奈月「フルーツバスケット」。なつかしい。とてもなつかしい。
今は記録更新されたかもしれないが、「世界で最も売れている長編少女マンガ」としてギネスにも載った作品。
春からフルリメイク、フルバージョンのアニメ放映も予定されている。
(ぐれさんがゆうきゃんってだけで腰ぬかしたのに、あーやが櫻井孝宏とか、このアニメの裏スポンサーは石油王か何かなの?それとも「ファイナルファンタジー零式」の逆襲を始めようとでも言うの?)
「フルーツバスケットanother」は、その、あれです。「フルバ」の次世代編、です。
…ああ。
フルーツバスケットanother 1 (花とゆめCOMICS)
- 作者: 高屋奈月
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2016/08/19
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (6件) を見る
(↑どう見ても透だけど別人)
フルーツバスケットanother 2 (花とゆめCOMICS)
- 作者: 高屋奈月
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2017/09/20
- メディア: コミック
- この商品を含むブログ (2件) を見る
(↑どう見てもユキだけど違う)
(↑どう見てもキョウだけど血は争えないだけ)
作者による略称は「フルバナ」。
ストーリーは、だから、「フルバ」の登場人物の子ども世代が織りなす学園ものです。はい。うん。
…うん。
何故、こうもテンションがあからさまに下がってしまうのかというと、わたくし、次世代編は「ぼくの地球を守って」でおなかいっぱいなのである。
(ていうか日渡早紀、いつ「ぼくたま」以外を描いてくれるの?平成のほとんどを「ぼくたま」に費やしていたような…本編はその長さに見合った名作だし連載終了した時は感動で胸がいっぱいになったけれど、次世代編…てっきり5巻ぐらいで終わると思ってたのに。どうせなら「未来のうてな」の続編を、いや、新作が読みたいです。ファンだからこそ、新作を読みたいんです)
次世代編。それは続編とも微妙に異なり、大抵は本編で主役クラスだったキャラクターが親となり、その子らが主人公となる。
なら、まだいいけれど、時として退いたはずの本編(=前作)キャラがまだまだ現役だったりする。
それで面白いのなら文句はないのだが、どうにもこうにも蛇足になる危険性を大いに孕んでいる。それが次世代編。
要するに世代交代がうまくできていない。
昔の読者へのファンサービスなのか、作者の愛着なのかはわからないが、本編で終わらせるべきだった親世代の葛藤や苦悩をあまりにも大々的に次世代編に持ち込まれてしまうと、こう言いたくなってしまう。
「じゃああの本編とそのクライマックスは何だったの?」
もういっそ「次世代編」ではなく「続編」にすればいい。
「次世代編」とあるから、あのキャラたちの子どものストーリーなんだな、と思ったら違うんだもの。
最初は子どもたちを主役にしていても、いつの間にか親が前面に出過ぎている。
子どもたちが親の協力なくしては苦難を乗り越えられなかったり、親が子どもの存在によってまだまだ成長しているさまが描かれることに異論はない。
が、やはり限度というものがあろう。
極端なことを言うと、「親と子の物語」なら新作でもいいじゃない。
作者の中で未消化になっている「親になったけれどかつては子どもだったあのキャラ」の話だと言うのなら、同人誌でやってもいいのでは?
本屋に行ったりアマゾンなど大きなネットストアにアクセスすれば買える、いわば大多数の読者が商業誌に求めているものは、新しく、近しく、そしてなお普遍的である作品ではないだろうか。
もちろん面白ければ、それが同人誌だろうと商業誌だろうと、読者はついていく。
ただ、商業誌に比べて間口が狭くなり距離は(人によって)遠くなり勝手の違ってくる同人誌ではいろいろと困難もあるだろうが、それほどの情熱をもって描かれたものならば、ファンは必ず受けて立つ。たぶん。
繰り返すが、面白ければ良いのである。次世代編でも続編でも外伝でも新作でも、面白ければ。
結局はそこに行きつく。
で、「フルーツバスケットanother」、略して「フルバナ」。
「フルーツバスケット」の、次世代編。
率直に言うと、1巻を読み終えた時の感想は「がっかりした」だった。
私は「フルバ」が好きだ。何度読み返しても本当に面白い作品だと、幸福な気持ちになる。
しかし次世代編の「フルバナ」は、「お願いだからファンサービスと言ってください」と言いたくなるほど、「次世代編の面白くない部分」のかたまりだった。
単品なら面白い。単品なら。
「次世代編」だから面白くないのだ。
何故か。
私にとって「フルバ」というマンガは、「外へ行こうよ」と呼んでいる作品だ。
異性に触れると身体が十二支に変身する呪い。
しかしその呪いは草摩一族同士では発生しない。
呪いを受けている草摩の人たちは「草摩家」の中で行きることになる。
しかし、外部との接触や、草摩同士での軋轢などから、だんだん人々の目は「草摩以外」に向けられ、未来は「草摩の外」にもちゃんとあるのだと理解していく。
最後までそれを拒んでいたのが当主で「神」のアキトだったのだが、彼(彼女)も本田透に「外に行くことは怖い」と訴えることで、自分が何を厭っていたかを知る。
草摩の中で完結することをやめて、外へ行こう、とアキトが心を決めたとき、呪いは解ける。
(それ以前に呪いが解けていた者もいるが、私は未だにそのあたりのからくりについてうまく説明できない。ただ、アキトに対しての情の持ち方とか、距離感とか、そういったものが影響したのだろうとは思う。逆説めくがアキトを「神」として守りたい者ほど呪いは解けやすかったのかもしれない。それと同じくらいに「呪いがあってもそれは自分の罪じゃない」と確信している者は呪いが解けた。前者がクレノ、後者がもみっち。他は「呪い」を「呪い」と受け止めてしまっていたから、逃れようとしても逃れきれなかった。また、紫呉のように「呪われたがっている」し「呪いたがっている」者は、当たり前のようにその願いを叶えている)
草摩の呪いは「閉鎖した関係」だった。
それが解けたのだから、そこからはもう無限の選択肢が広がっている。
外の世界はひたすらに自由だ。
と思っていたら、「フルバナ」に出てくる人物のほぼ全員が草摩関係者、更に草摩同士の間に生まれた子。
草摩でなくても、前作でフラグの立っていたカップルの子。
あれ?
外へ出ていなくない?
呪いがないだけで、まだ草摩と草摩で草摩してるの?
という理由で、がっかりしたのだ。
まあ、少女マンガだから「本編でカップルだった2人はあのあと別れて新しい人と結婚しましたよ」はご法度なのかもしれないが(あのいくえみ綾だって「清く柔く」で10年の歳月をかけてもカップル解消はないのだから、少女マンガにとって一度できあがったカップルはまさに「呪い」だよねえ…)、じゃあ、それじゃあ、
「フルバ」って何だったの…。
と、打ちひしがれたのだ。
それでも、我が愛しのあーやの出番があるかもしれないと2巻を買った。1ヶ月ほど積んでから読んだ記憶がある。
そこで作者が「フルバナは、フルバの愛蔵版が出たので遊び心的に描いているし、長引かせる気はない」と表明していたので、ほっとした。
よかった。ガチじゃなかった。
あと、「フルバナ」は次世代編とはいえ、きちんと一線を引いている。
親が出てこない(あっても声のみ)。
つまり「フルバ」のキャラクターそのものは登場しない(例外あり。単身者で出てきた人はギリギリいた)。
だから、単品なら面白いと思えるのだ。
高屋奈月のノリやセンスが「やはり面白い」と感じさせてくれる。
3巻で終幕かどうかは分からないが、どうかこのあたりでこのまま終わってほしい。
あーやは好きです。
でも出てこなくていいです。出てこなくても充分にインパクトありますから。
アニメでお会いしましょう。
3巻の最後のページに「つづく」の文字を見たくないので、たぶん、積む。
それに「フルバナ」は登場人物が多すぎて(「フルバ」も相当だったが長編だったおかげでだんだん吸収していけた)相関図でも作らないとすぐに誰が誰で誰だか分からなくなる。
でも3巻で終わってほしいから相関図なんか作りたくない。
3巻で終わるとしても、最後の最後で親が登場とか…許容範囲かなあ。
「フルバナ」も「フルバ」も好きな方は拝みたいだろうしなあ、親になった「フルバ」キャラ。
でも私は素直に喜べるか、何とも言えない気分でいるので、恐らく購入からしばらくは積むことになると思う。
心身ともに調子が万全のときに読みたい。
こういう積み方はめったにないなあ。
これに関しては私、無罪だよね。無罪だよ。無罪だって言ってよ。
アニメが始まったら草摩家をよーく見て(草摩邸じゃない方)ドラクエビルダーズで再現しようと思っているくらいには「フルバ」好きなんだから。和風パックをフル活用するつもりなんだから。
(ちょっと前まで「ヴェーダ作る!」と意気込んでいたがまずヴェーダの資料と技術がない)
無罪の梅干しも背中にあるのだとしたら自分では見えないから、誰かに「本を積もうよ」って言ってほしいのだ。「大丈夫ですよ」って、言ってほしいのだ。